8月6日の「シン・ゴジラ」

きょうはおやすみ。
引っ越して来たばかりの東京の新居の周りを、自転車でまわってみる。

すると、近くに映画館付きイオンを発見。
せっかくなので、気になっていた「シン・ゴジラ」を見てきました。

結論からいうと、大変良かったです。
脚本・総監督は「エヴァ」の庵野さん。
あいかわらず、「科学的な装置の美」の見せ方が本当にうまいなあと思う。

むかし、研究関連でお世話になっていた
高エネルギー加速器研究所(KEK)で、研究者の方にある印象深いお話を聞いた。
なんと、「エヴァ」を作るにあたって、
庵野さんがKEKに見学に来た、というのである。

研究者の方は、もちろんメインの大きな装置について説明しようとするのだが、
目を離すと庵野さんは、地面を這う極太ケーブルなんかを写真におさめていたという。

「エヴァ」を最初みたとき、電線とか信号機とか日常の「装置」に加えて、
基地の中のケーブルとか、意味不明のプログラムが映し出される画面とか、
「なんか科学チックなもの」、
「意味はわからないが美しい(orかっこいい)もの」を大切にしているなあと思った

今回の作品でも、それが存分に活かされている。
印象深いのはスーパーコンピューターの場面とか。

あと、「あの音楽」を共通して使ってるのが
個人的に、すごく良かったですね。笑

で、もう一ついいなと思ったのが、
原作の「ゴジラ」をリスペクトしているなと思ったこと。
リスペクトする、ということはその「哲学」を受け継ぐということですね。

有名な話なんですが、
ゴジラって、元々核実験のために生まれた生物、という設定らしいです。

幼少の頃、なぜか(経緯をまったく思い出せない)
実家の近所の映画館で「ゴジラVSメカキングギドラ」を観た。
やたら音がうるさくて、こわくて、ずっと耳をふさいでいた覚えがある。

それなのに、なぜかゴジラというキャラクターに魅了されて、
「ゴジラ大百科」的な本を購入。

そのとき、その出自を知った。

小学生であるから、当時は、へぇ~くらいにしか思わなかったが、
年を経るにしたがって、そういう「メッセージ性」がある作品なのだなあと思った。

作品では、作中、
「ゴジラに核兵器をもちいるか否か?」という葛藤が描かれる。
(大体映画で何かすごいの(エイリアンとかなんとか)が出て来ると
 核を使おうとしますよね…。)
その中で、被爆後の広島・長崎の画像が(どちらも3秒ほどずつ)出て来る。

8月6日という日にこの映画をたまたま見たことに、少しはっとする思いだった。

元々、「核兵器」というものの恐怖を具現化したゴジラ。
それを、うまく、裏テーマ的に描いているなと思った。
しかも、2011年を経験した今だからこそ、描ける形で。

エンターテイメントとしても面白く見ました。

広島を離れて丸3年経ちました。
ちょっと、色々と忘れていたなということを、色々と思い出しました。

すごく遅くなってしまったけど、
これを書いたら、少しだけ黙祷して床につこうと思います。

本とか映画の話
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