構成的グループエンカウンター


今日の授業の後半は
構成的グループ・エンカウンター」の話であった。
エンカウンターと呼ばれて、教育の現場で今注目されている手法だ。

と、言っても、難しいことをやるのではなくて、
レクリエーションのようなことをやるだけなのだが。

「エンカウンター」は、元筑波大学の國分先生という方が始めたもので、
教育現場の問題の多くが、生徒同士の関わり、relationが希薄になったためだという考え方による。

だから、何をするかというと、
まず
①「インストラクション」で簡単なゲームをして、緊張をほぐして、
②「エクササイズ」で、徐々に自分の考え、価値観を表現できる課題をやっていき、
③「シェアリング」で、ほかの人の良かったところなどを共有する

という流れで、
意見を聞くことで他人の、
意見を考えることで、自分の「本音」を

見つけていき、その中でグループ同士の関係を深めていくことを目的としている。

☆今日やったメニュー☆
ⅰ)バースデー・ライン
ⅱ)質問じゃんけん・他者紹介
ⅲ)新聞紙の使い道
ⅳ)二者択一
ⅴ)カード・トーキング
ⅵ)幸せに必要なものビンゴ
ⅶ)私の感じインタビュー

簡単な説明
ⅰ・・受講者(160人)を4つのグループに分けて、ランダムに一列に並ばせる。
次に、前から、誕生日が早くなるように並び替える。
ただし、並び替えるときに言葉を使ってはならない。

ⅰでできた列で前から番号を振っていき、それに基づいて班分けをする。
1グループ4人の班ができる。以後、その班で課題をこなす。

ⅱ・・グループの中で二人一組になり、じゃんけんをする。買ったほうが負けたほうに質問する。
得た情報を使って、グループの中で他者紹介をする。

ⅲ・・新聞紙を使って、どんなことができるかを書き出してゆく。
ただし、言葉をつかってはならない。

ⅳ・・二つのものに対して、どちらかを選ぶ。グループ内で、理由とともに自分の意見を言う。
ex)今行くなら。海・山
甘党・辛党
ある人が地位をあげるといった。社長・副社長
気持ちを伝えるなら。メール・電話

ⅴ・・カードを6枚用意する。順に引いていき、そこに書かれている題で話をする。
(はじめは「好きな食べ物」などのカードを使用。
徐々に「将来の夢」など深い話題のカードを使っていく。)

ⅵ・・幸せに必要なものを16マスの四角の中に書き込んでゆく。
教室の端から一人ずつ自分の書いたものを言っていき、ビンゴを狙う。
ビンゴの後、「自分が書いたものの中から特に大切なものを3つ」選ぶ。ここがミソらしい。

ⅶ・・グループのメンバーに自分から受ける印象を尋ねる。
たずねられたほうは、用意してある単語(ポジティブな単語しかない)の中から
いくつかを選んで、理由とともに答える。

と、大体こんな感じ。

グループによって盛り上がるかどうか分かれるところだが、
結構盛り上がっていたようだ。

僕の班では、横の人に質問じゃんけんの時
僕の「好きな芸能人は?」
という質問に対して、

「宮崎あおい」
と答えた時から、大フィーバーが始まった。

面白いやつらだった。
(ちなみにニックネームを設定していて、
グループのメンバーは「若武者」、「伊右衛門」、「十六茶」と名乗っていた。)

授業の最後に、先生は
「エンカウンターだけを続けていれば、良い学級集団をつくれるだろうか?」
と問うた。

その答えはNoである。

エンカウンターをしている間は、良くても、
その時間が終われば元にもどってしまうのだと。

大切なのは、
「日常の中で、エンカウンターを使っていくことです。
たとえば授業なら、雑談などで場をほぐして、
生徒が、自分の考えを言える場、自己開示の機会を用意する。
そして、良い自己開示は、フィードバックして、全体で共有する、

といった具合に。

そうした中で自分の考えが言える。
ほかの人の本音を聞ける。
その雰囲気の中で、信頼関係が生まれて、よい学級集団が生まれる、というわけです。

一般にエンカウンターと呼ばれるものは、introductionでしかなくて、
本当のエンカウンターは、その後から始まるものです。」

なるほど。
機会を与えて、本当のエンカウンター(出会い)をする。

学校だけじゃなくても、
普段の生活で応用できると思った。

初対面で突っ込んだ話はしにくい。
自分を出して、
相手に出してもらって、

段々と、深まっていく。

まあなんか色々と
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