かつて、結婚して奥さんと一緒に暮らし始めて間もない頃。持っていた虫捕り網のについて疑義を投げかけられたことがあった。これは本当に必要なものなのかと…(ほかにも実に様々なものに疑義が投げかけられ、そして私の目の前から消えていったのだが、都合により、この話は割愛します)。しかして、この網はいまだに生活の中に溶け込んで存在しております。それはなぜか?書いてみたいと思います。
奥さんの言いたいこともよくわかる気がするが、虫捕り網は、一度使い始めるとやめられないです。例えば。虫捕り網を持っていないご家庭は、運悪くハエが窓から室内に入った時どうするのでしょうか。手を振ったりして追いやって、なるべく窓から出そうとする?不可能ではないにしろ、特殊工作員でもそれなりに苦労する難易度ではないでしょうか。第一、ハエを追い払うためには窓を開け放しておかなけれならず、その間にもう一匹ハエが入ってこないとも、限らない。手間取ると部屋中がハエだらけになってしまう可能性も否めません。そんなとき、さっと虫捕り網を取り出すとどうなるのか。
こうなります。まず、それなりにハエを捕まえるのが楽しくなります。通常、うわっ!というところが、「おっ、久しぶりに来たか」という感じになります。それに、慣れるとすぐ捕まえられるようになる。害虫駆除が虫捕りになるので。あと、殺虫剤とか叩き潰すとか、後々処理が面倒にならないことも付け加えておきます。捕まえたら、さっと外に逃がすだけ。
机や壁に留まっているときは、面に垂直に網をかぶせるのではなく、網を徐々に近づけていき、飛び立った瞬間にさっと網の中に入れると良いです。昔、宮本武蔵が父親に「フン…池の石に寝ているカエルがおるな。切ってみよ」といわれ、武蔵はあえて剣で石を突き、カエルが飛び跳ねて池に入ろうとした瞬間に真っ二つにし、父親から「…恐ろしいやつ」と思われた、という史実に基づいているのかいないのかわからないエピソードの記憶から考案した技です。そういえば、箸でハエを捕まえられたみたいなエピソードもあるよね。ほんとだとしたら、あんまり衛生に良くないですね。
というわけで、一家に一本、虫捕り網があると便利です。特にこれからの季節、必需品ですよ。
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